BSCIでは、独自技術で微細藻類を陸上で培養し、生産された微細藻類からフコキサンチンを含む、有用カロテノイド色素を抽出・商品化しています。

現在、多くのフコキサンチンは、コンブやワカメなどの天然の大型褐藻類を原料として生産されています。しかしながら、これらが繁茂する天然藻場は、漁業資源の産卵や再生産の場所としてとても大切な海の資源です。

近年では、地球温暖化によって、南方系草食魚類が北上し、それによる食害などの影響もあり、年々藻場の繁茂域が縮小する「磯焼け」が深刻化しており、その保全や回復は、天然資源を糧としている沿岸地域において深刻な課題となっています。

BSCIでは、廃校を活用することで、有用微細藻類の陸上完全養殖を実現しているため、フコキサンチンの生産に貴重な藻場の海藻を使うことはありません。環境にやさしい安定した陸上でのフコキサンチン生産を実現することで、気候変動に影響されない持続的な希少成分の生産システムを構築することが出来ます。

海藻を原料とした従来のフコキサンチンの生産は貴重な天然の藻場環境の破壊につながります。（写真：新上五島町提供）